HQS最低給与基準額の引き上げ法案が2026年7月8日付で第二読会を通過
B1 Tax & Legal Messengers
クライアントの皆様、お世話になります。2027年3月1日より高度の専門性を有する外国人(HQS)の最低給与基準を月額717,000ルーブルに引き上げる法案が、7月8日に下院第二読会を通過しました。まもなく下院第三読会、上院での承認、大統領署名を経て成立する見込みです。本ニュースレターでは、第二読会での主な変更点と、雇用者が今から準備すべき対応についてご案内いたします。
第二読会での主な変更点
第一読会からの変更点は以下の通りです。
- 施行日:2026年9月1日→2027年3月1日に延期
- HQSの最低給与基準額:変更なし
HQSの新たな最低給与基準額
経済界から見直しを求める声があったものの第二読会でも、HQSの最低給与基準は第一読会の内容から変更されませんでした。そこで現行水準(四半期75万ルーブル)から約3倍に基準額が引き上げられる見込みです。
- 月額358,500ルーブル:特別カテゴリーの外国人(一定の条件を満たす研究員、教員;認定IT企業従業員、経済特区・国際医療クラスター・スコルコボ・シリウス等の対象者)
- 月額717,000ルーブル:その他の外国人
雇用者が今すぐ取るべき対応
新たな給与基準を満たさないHQSは、2027年3月1日以降、HQS制度の下で就労を継続できなくなります。雇用者は施行日までに、(1)給与を新基準まで引き上げる、(2)他の移民制度へ移行する、または、(3)雇用契約を終了する、のいずれかの対応を行う必要があります。なお、他の移民制度へ移行する場合は、許可取得まで就労できない期間が生じる可能性があるため早めの準備が必要です。
- 新給与基準を満たさない現行・採用予定のHQSを特定する。
- 給与引上げの可否を検討し、必要に応じて報酬体系や日本・ロシア間の給与配分を見直す。
- 給与引上げが困難な場合は、他の移民制度への移行可能性を検討する(一般の労働許可取得の場合の申請期間、雇用枠、ロシア語・歴史・法令の試験の免除可否、公証付き卒業証明書、簡素化手続きによる一時的居住許可 (РВП)や、特別な移民制度の利用など)
- 移行スケジュール(ロードマップ)を策定し、就労できない期間が生じないよう準備を進める。
- 対象となる外国人従業員へ制度変更と会社の対応方針を説明する。
- 人事・経理・住居関係者などへ、HQS資格喪失に伴う税務・社会保険・滞在資格等の変更点を共有する。
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留意点
本アラートでは、各トピックにおける概要を一般情報としてまとめたものです。 クライアントのロシア取引に際してのアドバイスではありませんので、本アラートの情報をもとに行われた取引については、B1では責任を負いません。各取引を行うにあたっては、専門家のアドバイスを別途受けてから行うことをお薦めします。 英文と露文アラートは、2026年7月8日時点に執筆しております。なお、今後の情勢次第で、上記内容の変更・更新が行われる可能性がありますので、最新情報を常に把握することが重要です。